社員インタビュー

産経新聞編集局神戸総局

ユウバ タマキ 弓場 珠希

2022年入社

職種紹介

悲劇を繰り返さない 報道でつくる未来

産経新聞社は国内に複数の取材拠点(総支局)があります。総支局では「県版」という紙面を作ります。もちろん、大きなニュースでは1面や社会面など「本版」と呼ばれる全国に届く紙面に原稿を書くこともあります。

取材内容は、地域のイベントに行ったり、知事や市長の会見に出たり、事件現場で聞き込みをしたり…多岐にわたります。警察担当、行政担当などと割り当てがあり、その分野を中心に取材をします。

その地域で過去に起きた大きな事件事故・災害などを報じ続けることも総支局の大切な業務の1つです。私が勤務する神戸総局では、阪神大震災やJR福知山線脱線事故などを毎年報じています。ご遺族や被災された方の話を聞き、伝えることで、同じような被害や風化を防げたら、という思いで取り組んでいます。

現在の業務内容

遺族の思いと向き合う 感じる責任

入社2年目の5月からは警察と司法を担当しています。警察取材では、殺人事件などを扱う捜査1課、窃盗事件を扱う捜査3課などを担当しています。殺人事件や窃盗事件に伴う裁判を傍聴し、記事にすることもあります。

印象に残っているのは阪神大震災のご遺族の女性の取材です。この時、ご遺族への取材は初めてでした。この女性は震災で生き埋めになり、高校生だった娘さんだけが亡くなりました。当時の辛い記憶を思い起こさせたくないと思うと、話を聞くのも、カメラを向けるのも辛く感じましたが、「助けてやれなかった」と悔やむ表情を見て、女性の思いをちゃんと伝えないといけないと責任を感じたことを覚えています。震災取材を経て、記者として一歩成長したと思います。

仕事の魅力

興味関心があるものを取材 学べる

興味があることを取材し、学びを得られることです。

私はカシューナッツや甲殻類などの食物アレルギーを持っていることから、志望動機の1つに食物アレルギーに関する取材をしたいという思いがありました。

アレルギーでケーキを食べられない娘さんのために、小麦や乳などの8大アレルゲンを使わないケーキ屋を開いた母親を取材しました。食物アレルギーの有無にかかわらず「みんながおいしいと思えるものを提供したい」と、ごく普通のケーキの味と変わらないものを作ることに注力されています。女性の思いに記者としても、いちアレルギー患者としても感銘を受けました。アレルギーの有無に限らず、安易に「自分と違うもの」と区別せず、みんなの問題として捉えることで、やさしい世界になるのではないかなと感じた取材でした。

ある一日のスケジュール

  1. 07:00

    起床&地元紙などのニュースをチェック。
    警察官の出勤に同行する「朝駆け」の際はもっと早く起きる。

  2. 10:00

    県警本部の記者クラブに出勤。
    各紙の朝刊を読む。仮眠することも。

  3. 11:30

    テレビのニュースをチェック。
    必要に応じて裏取り取材をし、原稿を出す。

  4. 13:00

    昼食。
    作ってきたお弁当や、県警本部の近くのお店で食べて一休み

  5. 14:00

    取材など。
    大きな事件・事故があると県警がレクを開くので取材。事件などがなければ、興味がある裁判を見に行くことも

  6. 18:00

    原稿の確認、夜回りなど。

  7. 23:00

    帰宅

  • 学生時代は
    こんなことをしていました
    災害ジャーナリズム論を学ぶゼミに所属し、災害時に命を守るための防災について伝えるラジオやローカル番組に出演していました。
  • 私の職場の「業界用語」
    レク
    「レク」
    県警本部が事件や事故の概要を発表することをレクチャーの略でレクと呼びます。